
スポーツ指導に必要な「ベクトル」な言葉がけ
初めて行くお店を探しながら道を歩いている時
その店の看板を見つけました。
「パン店、右へ」
ちょっと不親切です
「パン店、右へ直進100m」
ならなんとなく安心します。
ならばと
「パン店、右へ直進すると右に大きな木が見えるので
その木を右に見ながら左側にある小川に沿って進むと
ここを起点にして112m先に木造のテンポが見えてきます」
までしちゃうと、イメージがぐちゃぐちゃします。
あなたが伝えたいことを
誰にでもわかりやすいシンプルな言葉にしてあげることが大切なのですが
その時に役立つのが「ベクトル」です。
学生の時に「ベクトル」「スカラー」という量の違いを学んだ方は
すぐに理解できると思いますが
方向と量が示されるベクトルで伝えてあげると分かりやすさが増えます。
「もっと集中しろ」は方向が定まっていないスカラー量だから伝わらない。
「喝を入れる、気合いを入れる」も、動きの方向が示されていないスカラー量だからダメ。
「真正面に向かって、相手が後ずさるまで押せ」は、
真正面という方向性と、後ずさるまでの力の量を示しているベクトル量だから伝わります。。
これに気付いてからは指導の言葉を「ベクトル」に変えただけなのに
今までの苦労が嘘のように伝わり始めました。