【生徒に感動させられました】MFフィギュアスケートアカデミー
Close up of a high school track athlete is jumping on one leg over yellow mini babana hurdles on a green turf field at practice.

MFフィギュアスケートアカデミーのレッスンが始まってから2ヶ月ほどがすぎた。

私は週2回の陸上トレーニングと、スポーツ応用力学で分析した内容を生徒にお伝えする個人レッスンを担当しているが、最近、ちょくちょく生徒に感動させられる。

SAクラスのトレーニングでは「ここ、MFフィギュアスケートアカデミーは、子どもが工夫して自分を伸ばすんだよね(笑顔)。本当に今日から、自分たちで考えたトレーニングをやってもらいます!」と宣言して、実践してもらっている。

ほとんどの選手が積極的に言葉を発して「◯◯やりたい!」と自分の意思を出してくれて、すんなりとそのトレーニングに移行してくれているが、どうしても数名、上手くできないために、諦めがちな生徒もいる。

その生徒たちは「動きの勘違い」を起こしているだけなので、全体に向けて勘違いを直すためのアドバイスをするのだが、諦めがちな生徒は耳も塞ぎがちなので、私の声が届かない。

そんな時はヘッドコーチに様子を伝えて、ヘッドコーチから私の個人レッスンを受けるように促してもらっている。

先日も小学6年生の選手の個人レッスンを実施した。

この選手の特徴は「脚のバネの使い方を理解していないこと」だ。

脚のバネは自在にその反発力を変化させることができるので、時には柔らかく、時には鋭く、滑らかなときもあれば、瞬発的な動きを強化することもあるのだが、バネを生む基本がなければ、頑張っても頑張っても、固くぎこちない動きから抜け出せない。

脚のバネのレッスンには二人とも一生懸命取り組んでくれたので、30分後には、強くも、なめら何もジャンプが自在にできるようなってくれた。

それから数日後、いつものグループ陸トレを行った時、私の感動の琴線が鳴り響いた。

一列になってひとりずつ順番に同じテーマをこなしていく練習の中で、ぎこちなく動いて途中でやめてしまっていた選手が、ふわりふわりと軽快にハードルを越えていく。

それでも失敗の時はある。足が引っ掛かって、中断してしまった。・・・いつもなら、こんな時、そこで諦めて、うつむき気味に列に戻るはず・・・でも、今日は違った。

足を引っ掛けて乱れたハードルをサッと直して、最後まで跳び直してくれたのだ!!!

私の心はブルブルと感動してじんわりと涙が出た。

さすがに生徒たちの前でうぉ〜〜と泣くことも出来なので、いつもよりも大袈裟な笑顔でごまかしたが、あまりに震えた心を誰かに伝えたくて、ヘッドコーチにすぐにLINEした。

この選手は、それからは、積極的に行動してくれるようにもなって、練習の雰囲気を曇らせる行動がすっかりなくなった。

ひとり、またひとり、出来ないことができるようになったり、謎が解けたりするたびに、陸トレの時間の明るさが増していく。

子どもが工夫して自分を伸ばす。指導陣は、そのために必要な情報の種を植えて、環境を整える。

当初からのコンセプトがじわりと動き出しているのを実感。